チームやグループの中にあって自分の存在や立ち位置などを
気にしたことがある人は少なからずいると思います。
他のメンバーから否定されたり嘲笑されたりすることに怯えて
発言することを恥じたり、他を拒否したり、咎められるのではと
緊張したり・・・
そのような場では効率的で質の高い仕事をすることはとても
困難なことですし、仕事自体が楽しくありません。
上記のようなことを気にせずに自分らしさを発揮していられる
状態が心理的に安全な状態です。
心理的安全性とは
ハーバードビジネススクールで組織行動学を研究していた
エイミー・C・エドモンドソン教授によって提唱され、
チームの中で「対人関係上のリスクをとっても大丈夫だ」という信念が
チームメンバーに共有されていることと定義されています。
2012年にGoogle社はプロジェクト・アリストテレスという社内180チームを
調査して、成果を出し続け成功しているチームの必要条件を探し出すという
プロジェクトを実施しました。
結果として心理的安全性を含む5つの条件が整ったときに優れた成果を
出せるチームになるということが分かりました。
◆優れた成果を出せるチームとなる5つの条件
①心理的安全性・・・「ミスを非難されることはない」と感じること
②相互信頼・・・「メンバーは引き受けた業務を最後までやってくれる」と信じられること
③構造と明確さ・・・「チームには有効な意思決定プロセスがある」と感じられること
④仕事の意味・・・「チームのために行っている業務は本人にとっても意義がある」
と感じられること
⑤インパクト・・・「チームの成果が組織の目標達成にどのように貢献するのか理解
できている」と感じられること
なかでも、心理的安全性の高いチームのメンバーは、離職率が低く、メンバーから
出されたアイデアをうまく活用でき、収益性が高く、マネージャーからの評価の機会が
2倍多かったそうです。
心理的安全性が低いと起こるリスクとして4つのカテゴリが挙げられていて、
その4つのうちいずれかがあると、心理的「非」安全な場となり
「行動すること」より「行動しないこと」を選択するようになります。
【心理的安全性が低いときのリスク】
①無知と思われる不安 ・・・ 「知らない」と言い出しづらい・・・
②無能と思われる不安 ・・・ 「またか」と思われるのでは・・・?
③ネガティブと思われる不安 ・・・ 違おうと思うけど言い出しにくい・・・
④邪魔と思われる不安 ・・・ この意見ってミーティングの邪魔では・・・?
心理的安全性を高めるために意識したいPointを4つ挙げます。
①情報共有・・・コミュニケーションをとり共通認識を得る
②多様な考えの存在を認める・・・自身にない考え方や価値観を一度受け入れる
③強い主張の対立に潜むアイデンティティを感じる・・・相手のこだわりの理由を理解する
④どこまで合意できたか?を確認する・・・意見の対立が最終どこまで解消できたかを確認
心理的安全性を高めるためには、そのプロジェクトのリーダーとなる方が
「リスクを取っても大丈夫」と思える雰囲気を創ることが大切です。
お互いを思いやる気持ち、仲間を大切にする気持ちをもち
心理的安全性の高い場づくりを目指しましょう!